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心理検査(心理テスト)の種類


 心理検査(心理テスト)についても心理療法と同じく、クライエント側が下手に最初から知っていては効果や意味が薄れたり逆効果になってしまったりする恐れがあります。ですので、ここでは決して詳しく説明はしませんが、良いカウンセラーが上手に活用すれば、臨床的に役に立つものにどのようなものがあるかを紹介します。
 一般には「心理テスト」という言葉がよく使われますが、心理テスト=雑誌に載っているような遊び感覚のようなもの(あ〜当たってる当たってる!程度のもの)というイメージがありますので、専門家はよく「心理検査」という言葉で本物の心理テストのことを呼びます。

心理検査と雑誌の心理テストとの違い

・信頼性がある程度確かめられている
・妥当性がある程度確かめられている
・有用性が高いと臨床的に判断される

これらが全てそろっているものが良い「心理検査」です。難しい専門用語が出てきましたので簡単に解説します。

信頼性
 安定性・一貫性を持っていること。含まれる項目のひとつひとつが、全く別のことを表わしていては、何を測っているのかわかりません。なので、「同じ方向のことを測っていること」が大事な1つとして挙げられ、その他にも「同じ人が何度測定してもある程度似た結果が出ること
」などが挙げられます。その時々で全く結果が変わるのであれば心理検査をやる意味はありません。

妥当性
 測定したいものがきちんと測定できるということ。例えば、身長を測りたいのに体重計を使っても測れないということです。今の情報を知りたいのに、過去のことばかり聞いていてはいけないかもしれませんし、そもそも○○性という風に名づけた概念自体が怪しいものであっては、測定できるかどうかも怪しいものとなってしまいます。

有用性
 その心理検査が実際に役に立つということ。実際に役に立たない心理検査は存在意義を持ちません。


 これらに照らし合わせると、雑誌にあるような心理テスト、例えば「Aさんが川に溺れているBさんを助けようとして周りを探すと、あるものを発見しました。それはどのようなものでしたか?」「A:ボート B:木の枝 C:ロープ D:連絡用の携帯電話」の場合、どれを選ぶかはその時によって変わる可能性が高く、前の日にロープで助ける内容の番組を見ていれば、Cを選ぶかもしれません(信頼性がない)。また、これでロープを選んだからといって「あなたは○○な人です」と4種類のうちの1つに分けること自体、本当に妥当なのかわかりません(妥当性が低い)。ましてや、このテストをすることで何の役に立つかは全く意味不明です(有用性がない)。

 心理検査ではこれらをできるだけ高い水準でクリアできるように、統計学的見地と臨床心理学的見地から見て研究して作られています。よく使われるものの中にも、若干妥当性が疑われるようなものも少なくはありませんが、その場合いくつかを組み合わせて使うなどすることがほとんどです。


よく使われるもの(大人)
WAIS、MMPI、ロールシャッハテスト、YG性格検査、バウムテスト、風景構成法、SDS、STAI、HTP、MAS、東大式エゴグラムなど

その他、使われることがあるもの(大人)
MPI、CMI、内田クレペリン精神作業検査、TAT、PFスタディ、ソンディテスト、家族描画法、DAP、DAMなど

使われることがあるもの(子ども)
WPPSI,、WISC、ビネー知能検査、乳幼児精神発達診断法、遠城寺式乳幼児分析的発達検査法、ゲゼルの行動発達検査、MCCベビーテスト、ブラゼルトン新生児行動評価法、ウズギリス・ハント発達尺度など

その他(高齢者用、神経学的検査など)

長谷川式簡易知能評価スケール、N式老年用精神状態尺度、ベンダーゲシュタルトテスト、ベントン視覚記銘検査、WAB失語症検査など

ここで紹介しきれないものもたくさんありますが、ここに挙げたものがよく使われているものであったり、人によっては使う可能性があるよく知られたものになります。